認知症の薬を効かせる秘密(11)効果その5


具体的に効果を知りたい。

どうする?

ADAS-Jcogで調べるとそれがわかるらしい、ところまで行き着きましたね。

他ではどうであろうか?

HDSR(改定長谷川式認知症尺度)は?

MMSE(ミニメンタルステート検査)は?

そのほかは?

臨床試験ではADAS-Jcogでしか示していないのです。

だからHDSR,MMSEで調べられるかどうかは不明です。

そのほかの検査でも不明です。

ちゃんと他でも使える検査があるといいですけどね。

そういう研究が進めばいいと思うのですが。

まだない。

さらに細かいとことをいいます。

HDSR,MMSEを短い期間で、繰り返し行うとだんだん成績がよくなります。

そりゃそうですね。

覚えちゃうから。

そういうのを練習効果とかいったします。

最近ではうちのクリニックでも、予習してきたり、以前の医療機関でがっつりHDSR,MMSEをやってきています。

多分そのせいで練習効果で成績が底上げされているでしょうね。

ちなみに当クリニックでは存分に予習してきても予習なんかしなくても、いいように少し工夫をしています。

それを書いちゃうとまたそれを予習してしまうので、ここには書きません。

別に秘密にして意地悪したいわけではないんです。

どうかわかってください。

で、薬の臨床試験をするにあたっても、練習効果が見込まれるので、ADASーJcogではそこにも工夫があります。

これも書いてしまうと、予習されるので書きません。

さらに細かい話。

ADAS-Jcogの日本語版は二種類あります。

真実(何が真実かはおいておいて)により近いものではなくて、実際に効果が測定できたもので計らないといけない。

だからここでは臨床試験で使われた版で考えています。

僕はこういうとこ、コンサバ(保守的)です。

で話を戻します。

ADAS-Jcogで測定された認知機能の経年的な変化がどうなるのか、は一連の臨床試験では調べられていません。(一部あるんですが全部じゃない。)

半年なり一年なり、ぽこっと改善するらしい風説もありますが、証明されたものではありません。

いらぬ期待は全部排除。

下手に期待してそうでなかったら落ち込むでしょ。

逆に思いのほか、よくなっていたら気持ちが高まるでしょ。

だから仮想的に次のような感じになっている。

そうしてしまってもいいでしょう。

じっとみてわかる話があります。

薬を飲んだ効果をADAS-Jcogの変化で調べると単に低下しています。

前回の値と比べていつもよくなっているのであればなあ。

そしたら直感的にわかるかも。

今の時点では認知症の薬であっても、僕らの老化と同じく後戻りはさせないようなのです。

逆に前回よりも成績が下がっていたとしても薬が効いていないわけではない。

つまり自分一人の認知機能をADAS-Jcogで調べただけでは、薬が効いているのかどうかがわからないのです。

えーーっ。

そんなじゃあ、どうしたらいいんだろう。

 

木之下徹拝


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