認知症のタイプにはアルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、血管性認知症などがあります。人によって、生活のしづらさもさまざまです。脳機能や体の状態は生活のしづらさに繋がります。適切な検査によってそれらの状態を知ることができます。いまを知ることで、これからの暮らしを私たちと一緒に考え、創ることができます。

たとえば、次のような検査(一部のみ)があります。

MRI 検査

MRIの説明図入り

MRIは、脳の「形」と「血管の状態」を知ることができる装置です。脳梗塞や脳出血がないかを判別したり、正常圧水頭症などの治療可能な認知症を発見することが出来ます。当クリニックでは高画質な撮影が可能で撮影時に負担の少ないGEヘルスケア社製Optima MR360 Advance 1.5Tを導入しています。

MRI撮像

MRI検査の様子

脳の形を知る

血管の状態を知る

神経心理検査

認知症の診断においてもきわめて重要な検査です。その人の認知機能の状況を知るために行います。また認知症の薬の効果もこの検査をすることによってはじめてわかります。しかしそれ以上に大切なのは、それを知ることによる生活上のメリットです。認知機能の低下といっても、なにもかもできなくなるわけではありません。苦手な内容を知り、同時に得意な内容を知ることで、できないことをできることでカバーすることにも目を向けられるようになるでしょう。またご家族や周囲の人にとっても、ご本人の認知機能の状況を知ることで、多くのことに気づけるでしょう。人づきあいの形がよりよいものとなり、過ごしやすくすることは、よりよく生きる上で大切です。当院では高度な神経心理検査も訓練された心理士によって実施できる体制があります。

薬の効き目はどのように測るのか

神経心理検査の大切さや、上手に薬を使っていく方法がブログに書かれています。

【ブログ】認知症の薬を効かせる秘密(07)効果その1

認知症の薬の効果です。 副作用についてはこれまで書きました。 話が複雑になるので、副作用に関連する話はなるべく書きません。 さて保険収載されている認知症の薬について。

【ブログ】認知症の薬を効かせる秘密(08)効果その2

世間で、認知症の薬が「効果がある」とか「効く」とか「効かない」とかよく言われます。 でも、それでは何のことがわからない。いろんな都合でどうとでも言い換えされてしまうリスクもあります。じゃあ、認知症の薬は?あれ? よくわかんない。ですよね。

【ブログ】認知症の薬を効かせる秘密(09)効果その3

第1のポイント。 半年とか一年は効く、という風説があります。でもインタビューフォームではそんなことは保証していない。第2のポイント。 アリセプト以外では、医師の主観におけるスケールで必ずしも有意ではない結果もあります。第3のポイント。 薬を飲んだ場合の優位性について臨床試験をしている24週しか観察していませんね。

【ブログ】認知症の薬を効かせる秘密(10)効果その4

認知症の薬についてはどうでしょうか。直感で効いた、効かない、がわかるものでしょうか。・・・薬を飲んでも認知機能の低下はする。 でも飲まない場合よりもその速度が遅い。しかも臨床試験の期間よりも効いているのかどうかは実際に調べなければわからない。

【ブログ】認知症の薬を効かせる秘密(11)効果その5

認知症の薬であっても、僕らの老化と同じく後戻りはさせないようなのです。 逆に前回よりも成績が下がっていたとしても薬が効いていないわけではない。 つまり自分一人の認知機能をADAS-Jcogで調べただけでは、薬が効いているのかどうかがわからないのです。えーーっ。そんなじゃあ、どうしたらいいんだろう。

【ブログ】認知症の薬を効かせる秘密(12)効果その6

飲んでいる場合にどれだけ得したかを知ればいい。おっ?でも飲んでいない自分と飲んでいる自分って同時に存在しないですね。自分のこの薬を飲んでいない変化の代わりに何を持って来ればいいのか。。 どちらか一方でしかない。 自分の飲んでいる薬の効果を知りたい。効いてんのか、効いてないのか。知りたい。

【ブログ】認知症の薬を効かせる秘密(13)効果その7

つまりですね。もし最初のADASの得点が分かる。すると次の薬を飲んでいない状態での一年後の得点が予測できる。その関係が上に凸の放物線的な感じなんだ、ということ。これを使えばいい。というよりこれしか使えるものがない、というのが正確でしょう。で実際の実例を次に示します。

【ブログ】認知症の薬を効かせる秘密(14)効果その8

あなたの一生はかけがいのないものです。そして認知症の薬はあなたの人生を支えるのにほんの一部でしかないけれど、大切だと思います。 今はまだ有効な予防法が何一つないご時世ですから、なおのこと。エビデンスがある薬だとて、効き目がないということがわかれば中止するしかない。

認知症の薬 | ヨミドクター(読売新聞)

 佐々木真(仮名)さん、77歳が診察室で言うのです。  佐々木さん「先生、ちっとも薬が効かないんです。」 このシリーズは、認知症がテーマ。なので、この「薬」とは、いま医師が処方できる認知症の薬のことです。みなさん、認知症の薬って、どんな具合に効くか、想像できますか。ここでは、もっとも保守的な、つまり、国が認可した経緯を…

認知症の薬が効かない! | ヨミドクター(読売新聞)

イラスト・名取幸美  今回、意外に難しい問題。  鈴木陽子さん(仮名、55歳)が、母親の山中みつさん(仮名、80歳)について話しかけてきました。  陽子さん「先生、このアリセプトですか、それとメマリー。ともに最大使っていて、どうして効かないんですか?」  みつさんは、陽子さんのとなりで居眠り。  当クリニックでは、認知…

血液検査

ビタミンB1やB12の欠乏、あるいは甲状腺ホルモンが欠乏すると認知症に類似した症状が出現することがあります。これらの疾患を区別するため認知症が疑われた場合、血液検査を行っておくことが大切です。

syringes and test tubes with blood samples

概要_下画像

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