【ブログ】認知症の薬を効かせる秘密(05)副作用その3

さて、体調が変化しない、という前提で濃度依存の副作用はいつ出る可能性があるのでしょうか。

例えば気持ち悪くなるとすると、それはいつなのか。

この前のシミュレータで30日間一日一回アリセプトを飲んだとした場合の血中濃度の変化について計算しました。

完全に落ち着くのに20日程度でしょうか。

つまり、20日間は理屈上気持ち悪くなる可能性がある。

逆に20日経ってなんともなければあとは大丈夫。

出やすさについてはどうであろう。

例えば毎日一回だけ5日間飲んだ場合。

飲んだ初日は①、2日目は②といった具合に濃度の幅がだんだん小さくなっています。

濃度の幅だけ考えれば、飲み始めからの時期が浅ければ浅いほどリスクが高くなる。

ただし副作用が平均的には出づらい分量に臨床試験で確かめて設定してあリます。

なので副作用の出現をいち早く知りたい場合に、リスクを均等化して見たい。

どうするか。

ちなみに当クリニックでは外来でこのアリセプトを処方した場合、次のタイミングで電話で連絡をして副作用について確認しています。

初日は飲んで三時間以降。

それから3日後、7日後。

2週間から一ヶ月後に外来に来られるので、その時。

初日は最高血中濃度到達時間を考えて。

だって飲んでから一時間後だと、まだその日副作用が出るかもしれないでしょ。

三時間はみないと。

それからは日毎の濃度幅を均等化して3日目、7日目、14日以降確かめる。

そうすれば比較的効率的に監視できますね。

いいですね。

それでは次に副作用が出たら。

その時どうしたらいいのかを考えます。

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