山中しのぶさんの温かなピアサポート

12月13日のぞみメモリークリニック(東京都三鷹市)で、山中しのぶさんのピアサポートがありました。遠く高知県から忙しい仕事の合間をぬって、ここ、のぞみメモリークリニックまで飛んできてくれました。

ピアサポートってなんだろう?

ピアは「等しい立場の人」を意味します。ピアサポートは、自らの経験に基づきお互いに支え合う活動です。認知症や精神的な問題・病気・障害など同様の経験を持つ人が支援者として活動し経験や知識、感情を共有します。ピアカウンセリングとは異なり双方が仲間として対話します。専門家の支援とも異なり経験者同士が理解し合い励まし合うことで前向きな気持ちや生きる力が生まれます。
【参考文献】
1)令和3年度厚生労働省障害者総合福祉推進事業 障害者ピアサポート研修における講師の養成のための研修カリキュラムの効果測定及びガイドブックの開発基礎研修テキスト(改訂版vol.1) 2022年3月
社会福祉法人豊芯会 https://www.mhlw.go.jp/content/000998693.pdf
2)令和元年度障害者総合福祉推進事業 障害福祉サービスの種別ごとのピアサポートを担う人材の活用のた めの調査研究
ピアサポートの活用を促進するための 事業者向けガイドライン
社会福祉法人 豊芯会 https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/000654213.pdf
3)知ることから始める精神障がいピアサポート川崎市版発行日 令和 2 年(2020 年)3月 編 集 川崎市ピアサポート活動連絡会 発 行 川崎市健康福祉局障害保健福祉部精神保健課 〒 210-8577 川崎市川崎区宮本町1番地 TEL:044-200-3608
https://www.city.kawasaki.jp/350/cmsfiles/contents/0000118/118786/sirukotokarahajimerupe

高知県の山中しのぶさん

山中しのぶさんは、高知県の高知家希望大使として活動しながら(2019年2月に若年性アルツハイマー型認知症と診断を受けました)、認知症になってからのセカンド・ストーリーにハッピーをどんどん増やしていきたいと考え、一般社団法人「セカンド・ストーリー」を開設、また2022年高知県南国市に「でいさぁびすはっぴぃ」を開所しています。

山中しのぶさんに関する記事はこちらから読むことができます。

のぞみメモリークリニックでのピアサポートでは、初めて会う当事者の方々と心を通わせました。会話して、視線を合わせて、手を繋いで、肩を抱き合い、笑い合いました。

山中しのぶさんは、聞き上手だけれどそれだけではありません。ご自身の辛い体験をどうやって克服していったのかも話されました。
丹野智文さんに出会った(最初に出会ったのは丹野さんの著書「笑顔で生きる」)ことで同じ認知症であっても、今を笑顔で生きる人がいることを知り、この出会いで自分が元に戻れた。私も笑顔で生きようと心に誓ったそうです。今も悔しくて泣く日もあるけれど、「そうじゃない、私にもできることがある。繋がって繋がって・・・。こんな思いだれ一人させたくなくて」と語られました。

「こんな話ができて・・しあわせ。明日からまた頑張れる」と話した当事者の方がサポート終了後に言った言葉
「この次、来たとき、(認知症が)もっと進んでてもよろしくね」に
しのぶさんは「わたしも、進んでてもね」と肩を抱き合う笑顔が印象的でした。

ぴあ(当事者同士)だからこそ、その覚悟や生きることへの前向きな思いがつながったと感じました。

そんな姿にスタッフも勇気づけられました。この笑顔を見てください!しのぶさん、ありがとうございました。

ピアサポート終了後のスタッフ全体写真

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