丹野智文さんピアサポート!!@三鷹のぞみメモリークリニック

2月7日(水曜日)三鷹のぞみメモリークリニックで丹野さんのピアサポートが実施されました!

ピアサポートってなんだろう?

ピアは「等しい立場の人」を意味します。ピアサポートは、自らの経験に基づきお互いに支え合う活動です。認知症や精神的な問題・病気・障害など同様の経験を持つ人が支援者として活動し経験や知識、感情を共有します。ピアカウンセリングとは異なり双方が仲間として対話します。専門家の支援とも異なり経験者同士が理解し合い励まし合うことで前向きな気持ちや生きる力が生まれます。
【参考文献】
1)令和3年度厚生労働省障害者総合福祉推進事業 障害者ピアサポート研修における講師の養成のための研修カリキュラムの効果測定及びガイドブックの開発基礎研修テキスト(改訂版vol.1) 2022年3月
社会福祉法人豊芯会 https://www.mhlw.go.jp/content/000998693.pdf
2)令和元年度障害者総合福祉推進事業 障害福祉サービスの種別ごとのピアサポートを担う人材の活用のた めの調査研究
ピアサポートの活用を促進するための 事業者向けガイドライン
社会福祉法人 豊芯会 https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/000654213.pdf
3)知ることから始める精神障がいピアサポート川崎市版発行日 令和 2 年(2020 年)3月 編 集 川崎市ピアサポート活動連絡会 発 行 川崎市健康福祉局障害保健福祉部精神保健課 〒 210-8577 川崎市川崎区宮本町1番地 TEL:044-200-3608
https://www.city.kawasaki.jp/350/cmsfiles/contents/0000118/118786/sirukotokarahajimerupe

丹野さんの前向きな姿勢や力強さ、思いやりの深さ、洞察力には毎回驚かされます。丹野さんは(心の中?置かれている環境?が)「見えるんだよね」と語ります。見えないものを見る力というのでしょうか。

のぞみメモリークリニックの受診者の方たちにも大人気です。一回に面談できる数が限られますので、会えた人はラッキーです。

家の鍵を無くして2時間くらい家に入れなかった話が出た時

丹野さん:
「俺もなくすよ。他に鍵を置く場所を決めておくとか、リカバリーだよね。失敗していいんだよ。そうすると工夫する。工夫したことが成功体験になるから。心配だけどね。・・・俺の仲間も『忘れるんだー』と言って、自分はバカになったと最初は落ち込んでいた。けど今は一緒に活動しているよ」

丹野さん:
「認知症になりたくはなかったけど、悪い方向に考えるとね。・・・でも、こうして〇〇さんに出逢えた。認知症になって見えてくるものもあるからね。・・・ひとのありがたみもわかった」

そんな会話をしながら、参加者のかたが、日々の悩みを少しずつ言葉にしていました。話題が一区切りするたびに「丹野さんに逢えて嬉しかった」「丹野さんに逢えてよかった」と何回も口にしていました。

みんな元気になるんだよね

「家族だからこそ言えない事もある。仲間に会うと自分の不安もしゃべる。(こうして当事者同士が会話すると)みんな元気になるんだよね」と。笑顔でピアサポートが終了しました。

最後はがっしりと握手。丹野さんの力と、相手の力が合わさった瞬間でした。

丹野智文さん

宮城県仙台市在住の丹野さんは、39歳の若さでアルツハイマー型認知症と診断されました。その当時、自動車販売会社で営業マンをしていましたが、商談したばかりの顧客の顔や名前を思い出せないことがありました。当時はネットや本などで探しても、前向きに生きていくための良い情報もなく、小さな子どもたちや妻を思うと毎日泣く日々があったそうです。
ピアサポートでは、最初の一言が「診断されてから10年以上経っているけど今も元気です」と言って笑顔で始まります。丹野さんの活動は「目の前の認知症の人を笑顔にしたい」という思いから生まれています。丹野智文さんに関する記事はたくさんありますが、実際に彼の声を聞ける動画もありますので、ぜひご覧ください。

認知症フォーラム.com

「みんなでやれば笑顔でいられる 丹野智文さん」仙台市

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