丹野さんが認知症当事者として三鷹でピアサポートを実施してくださるのは今回で12回目。遠く仙台から2ヶ月に1回のペースで、2年間休みなく続けてくださっています。2月27日はそんな丹野智文さんのお誕生日でした。
この日も「これからの毎日を笑顔で過ごせるように」と認知症当事者の方とピア(仲間)として語り合いました。
丹野智文さん紹介
宮城県仙台市在住の丹野さんは、39歳の若さでアルツハイマー型認知症と診断されました。その当時、自動車販売会社で営業マンをしていましたが、商談したばかりの顧客の顔や名前を思い出せないことがありました。当時はネットや本などで探しても、前向きに生きていくための良い情報もなく、小さな子どもたちや妻を思うと毎日泣く日々があったそうです。
ピアサポートでは、「診断されてから11年以上経っているけど今も元気です」と言って笑顔で始まります。丹野さんの活動は「目の前の認知症の人を笑顔にしたい」という思いから生まれています。
ピアサポートを終えて
「楽しかったね」と仲良く帰って行ったご夫妻や、さっきまで暗い顔をして「物忘れも増えて、いよいよ(終わりが)近づいたかな」と呟いていた人が「たっぷり、美味しいものを食べたいのよ」と笑ったり、「最初からこういう考え方だったんですか」と質問を続けていた男性が最後に「すっと抜ける部分もありました」とぼそっと言ったり。ピアサポートって困りごと相談室なのかと思ってたんですが、なんだか違うみたい。不思議な雰囲気でした。
ピアは「等しい立場の人」を意味します。ピアサポートは、自らの経験に基づきお互いに支え合う活動です。認知症や精神的な問題・病気・障害など同様の経験を持つ人が支援者として活動し経験や知識、感情を共有します。
【参考文献】
1)令和3年度厚生労働省障害者総合福祉推進事業 障害者ピアサポート研修における講師の養成のための研修カリキュラムの効果測定及びガイドブックの開発基礎研修テキスト(改訂版vol.1) 2022年3月
社会福祉法人豊芯会 https://www.mhlw.go.jp/content/000998693.pdf
2)令和元年度障害者総合福祉推進事業 障害福祉サービスの種別ごとのピアサポートを担う人材の活用のた めの調査研究
ピアサポートの活用を促進するための 事業者向けガイドライン
社会福祉法人 豊芯会 https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/000654213.pdf
3)知ることから始める精神障がいピアサポート川崎市版発行日 令和 2 年(2020 年)3月 編 集 川崎市ピアサポート活動連絡会 発 行 川崎市健康福祉局障害保健福祉部精神保健課 〒 210-8577 川崎市川崎区宮本町1番地 TEL:044-200-3608
https://www.city.kawasaki.jp/350/cmsfiles/contents/0000118/118786/sirukotokarahajimerupe
丹野さん、本日もありがとうございました。「オレ、こんなんでいいのかな?」とご自身のピアサポートを振り返る姿に丹野さんの真剣さと目の前の人への想いを感じました。
いつもありがとうございます。
のぞみメモリークリニック一同より
今後の予定:
丹野智文さんのピアサポートは2025年4月2日(水)
山中しのぶさんのピアサポートは2025年5月14日(水)
認知症と診断された方・認知症が心配な方であれば、年齢関係なく、どなたでも。
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