#03 ワープ

#03 ワープ


イライラしたり、ドキドキしたり、悲しくなったりなど。
心のコントロールができないことで悩み落ち込む当の本人や周囲の人。
その根っこにあるほとんどは、不安から来ているようである。
家族からは「さっきも言ったでしょ!」と、きつく当たられて、
「そんなこと言ったっけ?」と本人は不安になり、
それがイライラにつながって、やがて癇癪を起こして、家族のとの関係性がこじれたり、、、。
ループ・オン・ロッケンロール、なんて言っていられない。
その不安の元は何だろう?あるとき先生は言った。
「本人としては、その時の出来事がすっぽり抜けている状態です」。

今いるところから突然知らない場所に立っていた、とか
気がついたら1時間先にワープしていたと言った状況だろうか。まるでSF映画の世界。
もっとイメージしやすいのは(私にとって)、
酔っ払ってどうやって家に帰って来たのか全く覚えていない状況だろうか。
当の本人にとっては、そんな状態が毎日何度もやってきているのだ。
それは混乱するし不安で不安で仕方がない。
ましてや周囲から指摘されればされるほど、自分はおかしいのでは?と自己嫌悪に陥る。
SF映画や酔っ払いの失態にはエンディングがあるけれど、
本人にとってのその状態は、エンディングが見えないし、
時が経つにつれてその頻度が増してくるかもしれない。

「自分で自分のことが信じられません。不安です」。こうおっしゃる方もいた。
確かに、
「飲み会以降、周囲がやけによそよそしい。酔っ払って失言したのかも」。
身に覚えがない。不安で不安で仕方がない。(イメージが乏しくてすみません。。)
乏しいイメージから想像するに、このような場合は、
まず一緒にいた人に失言していないか聞く。失言していたら謝る。
それとそんな人が近くにいたら、
「大したことないよ。よくあること。なんくるないさ」と声をかける。
不安がある状態からワープして安心へつなげる。
これだったらグッドエンディングが見えそうだ。
あいまいもこさんーワープ

冨田しのぶ

Shinobu Tomita

のぞみメモリークリニック医療事務スタッフ/映像クリエーター

映像クリエーターとして企画、撮影、編集を手掛ける。動画広告、e-Learningコンテンツ、映画予告編など。
介護ヘルパーを経て、現在はのぞみメモリークリニックにて医療事務スタッフとして従事。
また、2021年に三鷹市地域福祉ファシリテーター養成講座を受講。その後、地域福祉についての情報を発信する情報メディア「とみぞうさんと地域福祉未来研究所」立ち上げ。メールマガジンやYouTube、Instagramで地域福祉の未来につながるような情報を発信。
メールマガジンに掲載したインタビューをまとめた冊子。
電子版「イマカエ〜今を考え変える人たち
Amazon Kindleにて発売中!Kindle Unlimited無料

前の記事

#02 ループ

次の記事

#04 シャーロック